受け継がれてきた技、
受け継がれてきた心。
素材吟味し、持ち味を引き出すこと。
彫刻と塗の美しさにこだわり、漆の深い輝きを表現すること。
繰り返される磨きと塗りの工程には、そんな職人たちの思いが込められています。
木地師、塗師、蒔絵師が高めてきた技と、仏都二百年の歴史に培われてきた祈りの心。
会津位牌には、二つの伝統が生きています。
上塗位牌のふっくらした塗り肌と光沢
上質な上塗り用の精製漆を使い塗り放しで仕上げるお位牌です。
シンプルな工程ですが、やり直しが効かないため失敗は許されません。塗師の経験と技量が問われるお位牌です。
漆黒の平面に表現される深みのある艶
「呂色仕上げ」といわれる「炭研ぎ」「摺り漆」「磨き」を、職人が納得するまで繰り返すことで、フシや刷毛跡のない漆黒の平面に、深みのある艶が表現されます。
「本堅地下地(ほんかたじしたじ)という、昔からの伝統素材にこだわった漆工芸で、最も丁寧で堅牢な下地技法を施しました。特に麻布や寒冷紗を漆で貼り付ける「布着せ」の工程には、大切なお位牌の木地割れや歪みを防いだり、漆塗り札板の表面に木目が現れないようにするなどの効果があります。
地の粉とは・・・珪藻土を焼いて、粉砕したものです。
生漆とは ・・・主に下地や艶上げの際に使用する漆で、漆の樹から採取した「荒味漆(あらみうるし)」から不純物 を取り除いたものです。色は乳白色をしていますが、空気に触れると反応し、褐色へと変化します。
担当:マネージャー永野
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